「カミーノ」へ行ってきました、ヌー( @like_a_rhino )です。
2019年6月に、ポルトガルのポルトからスペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラまで、250kmを徒歩で巡礼(カミーノ)してきました。
きょうはそのカミーノの「9日目」の様子を。
朝から不思議な再会にびっくりし、どんどん残りすくなくなっていく聖地サンティアゴまでの距離にちょっとさびしさを覚えつつ、Padron(パドロン)の街でカミーノの象徴ともなる場所を訪れることができた一日となりました。
▼不安でぺしゃんこだったところをカフェのおばあちゃんに助けてもらった「8日目」の日記はこちら。
目次
カミーノマジック!な9日目、Briallos~Padron、歩行距離30km
カミーノを巡礼していると思わぬところでびっくりするような出会いや再会をすることがあり、それを「カミーノマジック」と呼ぶそうです。
わたしたちが今回歩いた「ポルトガル人の道」はもともとそんなに巡礼者が多くはなく、カミーノ上での出会いも必然的に少ない。
それでも、びっくりするような再会を経験した日でした。
カミーノマジック!
朝6時半に起床。
荷物をドミトリーからまとめて持ち出し、リビングスペースで静かにバックパックを整えます。
アルベルゲのキッチンでかんたんに朝食をとり、7時半に出発しました。
お世話になりました!
しばらく行くと、自動販売機のある休憩スペースが。
今回かなりの数のこういう場所を見かけました。
割高にはなりますが、お水を買えたりして助かりました。
薄曇りの中、のどかな道を歩いていきます。
1時間半ほどでCaldas de Reis(カルダス・デ・レイス)の街に到着。
結構おおきな街のようなので、教会やカミーノのオフィスでクレデンシャル(巡礼手帳)にスタンプがもらえないかな…と思いつつ小道を曲がって進んで行くと。
むこうから見たことある女性が歩いてくる。
…あ、昨日のBriallosのアルベルゲの食堂で働いていた人だ!!!
むこうも同じタイミングで気づき、目を丸くしながら近づいてきます。
そして、思わずハグ!!!友人Yが激写してくれてた 笑!
なんでも今日は仕事が休みの日なので、これから24時間営業のジムにトレーニングにいくのだそう。
ほんの少しでも何かのタイミングがずれていたら絶対にここで会うことはなかったはず。
自分が経験するまでは「カミーノマジック」なんて本当にあるのかなあ?と思っていたけど、ほんとにあるんだな 笑。
彼女がものすごくおすすめのカフェがあるからと、入口まで連れてきてくれた。
「コーヒーを頼むとオレンジジュースとパンがタダでついてくる。おいしいしおすすめ!」と言っているように聞こえたけど、まさかそんなにオマケがついてくるなんて聞き間違いだよねと思いつつオーダーしたら。
ほんとにオレンジジュースとパンがついてきた。
わたしが注文したのは、真ん中あたりにあるコーヒーひとつだけです。
なんかすごい 笑。
ここ、ケーキもパンもいろんな種類があって、地元の御用達店といった感じ。
Wifiはなかったけど、おトク感の強いカフェでした。
しかし、このCaldas de Reis(カルダス・デ・レイス)も川が流れ、水が豊かで、雰囲気たっぷりのなかなか素敵な街だった。
昨日もうちょっと余裕があればもう7~8km歩いてここに宿泊することもできたんだろうけど。
あの時はもうムリだったな。
うん、それもカミーノ。
あと少しで着いちゃうんだ…
Caldas de Reis(カルダス・デ・レイス)の街を抜けると、田園風景になりました。
サンティアゴまであと40km。
まわりの景色を楽しみながら歩く。
このころからカミーノ上でみかける巡礼者の数がにわかに増え、にぎやかになってきました。
グループでワーッと来て、チャペルの前で謎の体操をしているひとたちも。
気づくと、サンティアゴまであと33kmのポイントまで来てた。
ポルトから200km以上を歩いてきたんだなあ…。
もう少しでサンティアゴに着いちゃうんだなあ…。
なんだかあっという間だなあ…。
外見は地味だけど
15時ごろ、この日の目的地Padron(パドロン)に到着しました。
街に入ったところにあったレストランで巡礼者用のMenu(メヌー)をいただきます。
ガリシア風スープ。
お魚のプレート。
貝のパエリア風。
…うーん、あんまりおいしくなかった 笑、残念。
16時ごろレストランを出発し、30分ぐらいでパドロンの市街地に到着。
街の入り口には、ごくごくシンプルな教会が建っています。
ドアが開いてる!クレデンシャル(巡礼手帳)にスタンプがもらえるかも!と入ってみたら。
ここ、聖ヤコブ(サン・ティアゴ)の遺骸をのせた船がたどり着いた時にロープを掛けたとされる岩のある、その名もドンピシャの「サン・ティアゴ教会」でした。
ここに来てみたかったので、嬉しい。
パドロンのサンティアゴ教会。
スタンプかわいいな。#Spain#カミーノ #camino#vamos_andando pic.twitter.com/Z15bl71TBg
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) June 20, 2019
そういえば、この春に家族で大分県の別府温泉から宇佐八幡へ弾丸ツアー的に行ったとき、タクシーの運転手さんが走りながら「この奥に、和気清麻呂(わけのきよまろ)が天皇の命を受けて海を渡って宇佐にたどり着いた時に船をつないだといわれる “船つなぎ石” という石があるんですよ。」と教えてくれました。
洋の東西をとわず、こういう話にはロマンがあります。
しかし、今のカミーノにつながる聖ヤコブ(サン・ティアゴ)にまつわるお話のなかでも、相当重要な役割を果たしているはずの岩がお祀りされているこの教会。
外見はとてもそうとは思えないほど地味でそっけなくて、びっくりしました。
今回のカミーノ、どこに何があるかなどほとんど何も事前に調べずに行きましたが、この石の存在はかろうじて知っていたので、訪れることができてうれしかった。
ご縁がありました。
ありがたや。
パドロンペッパーの「先祖がえり」
この日の歩行距離は30kmを超えていました。
17時に宿にチェックインしてシャワーを浴び、洗濯をしてひとやすみしたら、猛烈に眠気が襲ってきて寝落ち。
いいころあいで目が覚めたので、20時半からオープンと聞いていた下のレストランへ行きました。
タパスをつまみながらワインを。
ガリシア風スープ、うーん、まだ「これは!」という美味しいものに出会ってない…。
ミックスサラダ。
そして、ここPadron(パドロン)の名物料理だという「パドロンペッパー」。
要するに、シシトウの塩炒めです。
これ、ほかのテーブルでもみんな注文していて、へー、海外の人たちもシシトウ好きなんだねーなんて言いながら食べていたら、友人Yが急に悶絶しはじめた。
ほかはぜんぜん何でもないのに、ものすごく辛い一本にあたったらしい。
これ、日本でいう「先祖がえり」だよね 笑。
こんなところも一緒だね。
スペインでも日本でも、同じもの食べて同じことやってる。
やっぱり洋の東西を問わず、人間のやってることってそんなに変わらないんだな。
カミーノ9日目の宿をご紹介
この日の宿は、「Grilo」。
【Booking.com】で予約しておきました。
2ベッドルーム、2人で39ユーロ。
バスタオルとシャンプーもありました。
シャワーブースはとてもきれいですが、日本人でギリギリじゃないかというぐらいコンパクトだった。
トイレもきれいでした。
洗濯機と乾燥機はどちらも3ユーロ。
ありがたく使わせてもらいました。
ごくシンプルで特筆すべきところもない宿でしたが、なぜかこの日はめちゃくちゃよく眠れた。
朝まで一度も目が覚めず、起きた時に一瞬自分がどこにいるのかわからなかったほどでした。
「カミーノ10日目」へ、つづく!
この日宿泊したPadron(パドロン)から最終目的地のサンティアゴ・デ・コンポステーラまでは、約26km。
これまでと同じぐらいのペースで歩けば、午後早いうちにはサンティアゴに着くことができそうです。
「カミーノ10日目」の日記へ、つづきます。
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