2019年6月に、カミーノの「ポルトガル人の道」へ行ってきました。
わたしがカミーノで背負っていたバックパックの重量は、たったの4.8kg。
これはおそらく相当ミニマルな部類に入るかと思います。
歩行中に摂取する水や行動食を足しても6.0kg程度と非常に軽量だったため、体力のないわたしでもかなり順調に6月の「ポルトガル人の道」を歩き切ることができました。
きょうは、わたしがカミーノの荷物をここまで軽量化するにあたって意識した5つのポイントをご紹介します。
目次
ポイント①:衣類は速乾・ショート丈・薄手アイテムを選ぶ
わたしがカミーノで使っていた衣類や下着類はほぼすべて、「着ているもの」と「洗って乾かしているもの」の2枚だけ。
縮みやすくて絶対に乾燥機に入れることができないウールの靴下だけは1セット多い3セットで行きましたが、それ以外はどれも1セットもしくは2セット分だけで済ませています。
これほどミニマムな構成で行けたのは、以下のポイントを押さえていたためです。
速乾性の高いものを選ぶ
カミーノの衣類は、ポリエステル割合の高いアイテムが最適。
コットンなどの自然素材にくらべて軽いだけでなく、速乾性が高く洗ってもすぐ乾くため枚数を余計に持っていく必要がないからです。
ちなみに、シャワーを浴びた後や歩行中に使うタオル類も、アウトドアタオルや手ぬぐいといった速乾性の高いもので。
あっという間に乾くので、洗い替えをたくさん持っていく必要がありません。
ショート丈のものを選ぶ
ショート丈のアイテムを選ぶというのも、軽量化には効果的。
長ズボンよりショートパンツ、フルコンプレッションのサポートタイツより膝サポーター、レインパンツよりひざ丈のレインスパッツを選べば、軽量なのはもちろん、洗濯もしやすくしかも乾きやすいからです。
薄手アイテムを選ぶ
ダウンジャケット、防風ジャケット、長袖シャツ、レギンス、半袖Tシャツ、ショートパンツなど、ひとつひとつのアイテムはすべて薄手のものを選んで使っています。
重量を軽くできるだけでなく、洗っても乾きやすく、また、レイヤリング(重ね着)を工夫することで対応できる気温や気候の幅が格段に広くなるメリットがあるからです。
暑かったら脱ぎ、寒かったら長袖シャツを羽織り、まだ寒ければライトダウンジャケットを着て、それでは暑すぎるならダウンを防風ジャケットに替える…とバリエーションで体温調節をする。
薄手を組み合わせるからこそできることです。
これを一枚一枚重厚なもので持って行ってしまうと対応の幅が極端に狭まってしまい、「せっかく持っていったのにただ重いだけで使いどころが全然ない」状態になりかねません。
ポイント②:液体物を減らす
液体物はどうしても比重が重くなってしまうので、できるだけ液体ではないアイテムを選んで持っていきました。
化粧水ではなく、オールインワンタイプのゲルを。
ひんやりさっぱり使え、少量で伸びも良くて便利でした。
そして、シャンプー、リンス、洗濯洗剤などはやめて、石けんひとつに。
今回の #カミーノ 、顔も髪も体も洗濯も全部、ひとつの石鹸でまかなってます。
洗顔料とシャンプーとリンスとボディソープと洗濯洗剤を別々に持つとか、重すぎるので💦。https://t.co/DNzmwp31Ps
ドライヤーはないので、タオルドライしてクシで梳かして自然乾燥。案外平気です。#ミニマリスト? pic.twitter.com/33XWC2LIum
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) June 17, 2019
ふだんから洗顔につかっているハーブ石けんで、すべて賄いました。
さらに、足マメなどの消毒に使う消毒液はボトルタイプではなく、パウチに個包装された脱脂綿タイプに。
8包ほど持っていき、それで十分でした。
以上のものをもし化粧水、シャンプー、リンス、洗濯洗剤、消毒液…とすべて「液体」で持って行ったら、それだけでもものすごい重量になるはず。
「液体」を避けるだけでも、かなりの軽量化になります。
さがせば、液体を代替してくれそうな物は結構いろいろあります。
ポイント③:必要な分量だけ持っていく
化粧水代わりのオールインワンタイプのゲルは、無印良品のチューブに必要量だけを詰替えて持っていきました。
16日間で30gもあれば十分でした。
石けんは、出発前にまいにち洗髪、洗顔、体を洗うのに使ってみて、さらにカミーノでは洗濯にも使うことを想定して、2週間で必要になりそうな分量を確認。
シャワールームや洗濯場に持ち運びやすく使いやすい、シリコン製のがまぐちポーチに入れて持っていきました。
薬類も必要最低限量だけを小分けにして、薄手のジップ付き袋に収納。
割り切ってごくごく最低限にし、もし足りなくなったら現地で追加調達すればいいと思っていましたが、幸いなことに絆創膏数枚と虫刺されのかゆみ止め軟膏ぐらいしか使いませんでした。
顔に塗る日焼け止めも、2週間分として考えると一般的な50mlサイズでは大きすぎると判断し、20mlサイズのものを。
全体的に、できるだけ余分な分量をもっていかないように心がけました。
ポイント④:パッキングにこだわりすぎない
旅の荷物が重くなる原因のひとつに、パッキングにこだわりすぎることもあると思っています。
なんでもかんでも細かく分けて見目麗しくパッキングしていると、パッキングに使っている袋だけでも結構な重さになってしまう。
わたしの今回のカミーノで使ったパッキング用の袋は以下のみ。
- 衣類用パッキング袋1枚(8g)
- 寝袋用パッキング袋1枚(8g)
- ガジェット類用パッキング袋1枚(8g)
- 化粧品用ポーチ1つ(20g)
- 薬類保存用ジップ付きビニール袋1枚(2g)
それ以外はできるだけパッキング用の袋をつかわないようにしました。
レインポンチョとレインスパッツ(ゲーター)は、くるくる丸めてバックパックの外側のスペースにそのまま押し込み、コンプレッションベルトで押さえて収納。
雨の時にさっととりだしたいのに、わざわざ重量を増やしてまでパッキング袋を使うのはナンセンスなので。
アルベルゲに着いたらすぐに使いたいサンダルも、バックパックのサイドストラップに通して留め、そのまま持ち運び。
これも、わざわざ袋に仕舞い込む必要はありません。
ポイント⑤:そもそも軽量なアイテムを選ぶ
ここまできて身もふたもないようですが、そもそも軽量なアイテムを選ぶことがいちばん重要で効果的かもしれません。
まずバックパックや寝袋が違うだけで、1kgぐらいの重量差はあっという間に出てくる。
さらに、衣類はコットン製かポリエステル製か、長ズボンかショートパンツか、フルコンプレッションタイツか膝サポーターか、雨具はレインパンツかひざ丈のゲイターかなど、ほんの数十gずつの違いが荷物全体でトータルすると大きな違いになってきたりします。
衣類や寝袋、ガジェット類を入れたパッキング袋も、キューベンファイバーという非常に軽い素材でできたものを使っています。
早朝の歩行時に使うヘッドライトのようなものですら、頭に巻くバンド部分があるかないかで重量が違ってくる。
6時に出発するため、ドミトリーのキッチンで朝食中。
他の人はまだ寝ているので、ヘッドライトの明かりで細々と 笑。
山歩きで使っていた #ペツル のライトは、頭に巻く部分がバンドではなく巻き取り式のコードタイプ。
コンパクトに収まるので大好きです。#カミーノ #camino#vamos_andando pic.twitter.com/d1da3qG7kZ
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) June 17, 2019
とても小さなことですが、逆に言えばこういうささいな重量差のつみかさねが、トータルの軽量化につながっていくと思っています。
カミーノ荷物軽量化のポイント まとめ
わたしが意識したカミーノ荷物軽量化のポイントは
- 衣類は速乾・ショート丈・薄手アイテムを選ぶ
- 液体物を減らす
- 必要な分量だけ持っていく
- パッキングにこだわりすぎない
- そもそも軽量なアイテムを選ぶ
の5つでした。
今回のカミーノヘ持って行ったアイテムはすべて、グラム単位で実測計量してパッキングリストとして記録しています。
このリストにあるアイテムはどれも、今回ご紹介した軽量化の5つのポイントをもとに考えて持って行ったもの。
お持ちのアイテムの重量をこのリストと比較することで、軽量化を検討するうえでの目安にしていただけるかとも思います。
カミーノ装備の軽量化のちいさなヒントになれば幸いです。
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