「カミーノを歩くときの荷物」とひとことで言っても、必要なものは人によってそれぞれ違ってきます。
だから人によっては背負う荷物が10数kgもの重さになるし、わたしのように5kg以内で行きたいの!という酔狂なタイプも出てくる。
でも、その中でも「これだけはみんな必須」と思われるアイテムが3つ。
- バックパック
- シューズ
- 寝袋
この3つについては恐らく、無くてはカミーノの出発点に立てません。
そしてこの3つこそが、カミーノの荷物の軽量化のキモになってくると思っています。
ここで度を超えて重いものを選んでしまうと、ほかのこまごましたものでいくら軽量化して行ってもリカバリーは効きにくくなる。
カミーノの持ちもののトータル重量5kgにすることを目指してきたわたしが、バックパック、シューズ、寝袋を選んだ時のポイントをそれぞれまとめます。
▼実際、出発時に空港で計ったところ、バックパック重量はたったの4.7kgでした。歓喜!
目次
カミーノ用バックパックえらびのポイント
わたしのバックパックはこちら。
パタゴニアの「アセンジョニストパック35L」です。
もともとが崖をのぼるクライマーに向けて作られたようなバックパックなので、重さはたったの890g。
でも、軽量ながら背面フレームもウエストパッドもシンプルなものがきちんと備わっています。
カミーノに適したバックパックを選ぶポイントは以下のとおり。
容量は30~40Lで丈夫かつ軽量であること
容量は大きくなればなるほどバックパック自体の重量がどんどん重くなるのに加え、余分なものまでたくさん入れていくことになりかねません。
ただし、軽さばかりを追求すると丈夫さが足りないこともあるので要注意。
かるさと丈夫さのバランスがちょうどいいものが最適です。
※ちなみに、ウルトラライトハイクのガレージメーカーがつくっている超軽量ザック(400~500gクラス)もいろいろありますが、あれは本当につくりをごくごくシンプルにしておき、途中で壊れても自分で直しながら行くというスタイルが基本思想にあるもの。そこまでの生活技術のない人が軽い気持ちで手を出さないほうがいいものだと思います。
背面長の長さが合うもの
からだにあわないものは肩や腰に負担がかかり、背負うのがつらくなります。
背面フレームが入っているもの
それなりの重量を背負って長距離あるくので、フレームが入っているものの方が荷物が安定してラクです。
ウエストベルトがついているもの
荷物は背中だけで背負うより、ウエストベルトで腰に重さを分散させる方が、くらべものにならないほど軽く感じます。
以上4点をチェックしたうえで、
- ポケットが多い、便利な収納がついているなど、より親切なつくりのそれなりの重量のあるタイプを選ぶか
- よりシンプルな作りの軽量なタイプを選ぶか
の選択になってくるかと思います。
セレクトの目星がついたら、実際にそのバックパックの取扱い店舗へ足を運び、持っていく重量と同程度のおもしを入れてもらったうえで背負ってみるのは必須です!
▼わたしはシンプル&軽量派。
カミーノ用シューズえらびのポイント
わたしのシューズは、こちら。
サロモンのトレラン(トレイルランニング)用シューズです。
岩をよじ登るような登山をするのであればミッドカットかそれ以上にしっかりホールド感のあるハイカットもいいのかもしれませんが、トレイルハイク的なある程度平坦な道を長距離歩くような使用目的であれば、重すぎて逆につらくなる感じがします。
かといってあまりに軽いスニーカーのようなものだとソールが薄すぎてクッション性が低く、足への衝撃も強くなる。
カミーノのような歩き方には、登山靴とスニーカーの中間ぐらいのトレラン用シューズが適しているのではないかと思います。
選ぶポイントは以下のとおり。
ソールがしっかりしていること
地面と接するソールが柔らかすぎると足を痛めます。
硬すぎても疲れやすくなります。
適度な弾力で、しっかりグリップのきくソールがいい。
アッパーが防水透湿のゴアテックス製であること
アッパーがメッシュになっていると通気性がよくてマメもできにくいのですが、雨の時に困ります。
アッパーは防水透湿性のあるゴアテックス製がいい。
防水透湿といいつつゴアテックスにも多少の蒸れ感は当然ありますが、雨の時もシューズの中がずぶずぶに濡れる可能性は低くなります。
ローカット~ミドルカット程度で軽量であること
足首までがっつりホールドするハイカットタイプは、カミーノのようなトレイル歩きがメインの場合にはややオーバースペックな印象。
軽量なローカットのトレラン用シューズか、同じくやや軽量なミドルカットのトレッキングシューズぐらいが適当です。
靴紐はクイックレースタイプが超便利
休憩時、シューズと靴下を脱いで蒸れを逃がすとマメができにくい感じがします。
でも毎回靴紐をほどいてはまた結ぶのはとても面倒なので、端をギュッとひっぱるだけでアッパーが適度に締まるクイックレースタイプの靴紐がとても便利です。
友人はモンベルのトレッキングシューズで、休憩のたびに毎回靴紐をほどいては結んでおり、毎回わたしのクイックレースをうらやましがっていました 笑。
▼軽量化をめざすなら、トレラン用のアイテムから選ぶと当たりが多いです。
言うまでもないことですが、シューズも前項のバックパックと同じく体に合う合わないがありますので、必ず実際にためし履きを!
カミーノ用寝袋えらびのポイント
これがなければアルベルゲ(巡礼者専用宿)には泊まれない、寝袋。
わたしの寝袋はモンベルの「ULスパイラルダウンハガー#5」という、すでに廃番となっているもの。
現行品は「アルパインダウンハガー800#5」となります。
重さが410gと超軽量なのは、中綿が化繊綿ではなく羽毛(ダウン)だから。
スペック的には快適睡眠温度域が6℃となっているので、6月に行くカミーノで使うにはぴったりちょうどいいぐらいでした。
軽さとコンパクトさを重視するならダウン
ダウンはとにかく軽くコンパクトになるので、軽量化をめざすならダウン一択。
コンプレッションをかけつつギュウギュウ絞れば、手のひらにのるサイズにまでコンパクトにすることもできます。
ただし、軽くてコンパクトなのに保温力が高いというメリットがある一方、中のダウンが水に濡れるとまったく保温性が機能しなくなってしまうというデメリットも。
バックパックの中にいれている時でも防水対策をしっかりするなど、扱いに気を使う必要があります。
値段と扱いやすさで選択するなら化繊
ダウンに比べてコストが非常に安く済むのが、化繊綿の寝袋のいいところ。
ただし、ダウンに比べて非常に重く、かさばります。
ダウンに比べると水濡れに強く、汚れたら洗濯機でふつうに洗えば済むので、気兼ねなく使いたい場合は化繊綿寝袋も悪くないかも。
ちょうどいいサイズ感を選ぶ
あまりに大きなサイズを選んでしまうと、あたたまった空気が逃げやすくなり保温力が下がります。
だいたいの寝袋には適応身長のサイズ表記があるので、それを参考にちょうどいい大きさ、長さのものを。
また、ジッパーで足もとまで開くことができるタイプを選んでおくと、暑くて寝苦しいときに温度調節がしやすいです。
▼このダウン寝袋は比較的値段が安く、評価も高いようです。
バックパック、シューズ、寝袋えらびのポイント おわりに
いっしょに行った友人Yのバックパックは、モンベルの「キトラパック30L(レディース)」でした。
#カミーノ 荷物の読み合わせ、おわり!
✔️私は絆創膏を追加
✔️友人はいろいろ抜いて約220g軽量化着て歩くもの以外を全部パッキングして、バックパックを並べてみた。
いつも友人の背中を見てコンパクトだなぁと思ってたけど、並べてみたら私のも十分コンパクトだった 笑。#スペイン巡礼旅 pic.twitter.com/YUwVyoxQW5
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) May 28, 2019
容量の数値で言えば友人が30L、わたしが35Lなので、友人のモンベルの方がコンパクトなはず。
でも、並べてみるとどう見ても友人のモンベルの方がデカい 笑。
そしてバックパック自体の重さも1260gと、わたしのパタゴニア(890g)の約1.5倍もの重さになっています。
寝袋も友人のものは化繊綿で1kg弱もあったので、バックパックと寝袋の2点だけでもわたしと友人の荷物のあいだにはすでに1000g近い重量差が出ていることに…。
重量がすべてではありませんが、重量が軽いほど歩行時のからだの負担は確実に減ります。
今回の記事が、使いやすいカミーノアイテム選びのヒントになれば幸いです。
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